オレの旅食住と時々シゴト

作った料理の記録と楽しく暮らすためのTIPSなど。料理はガサツな男でも作れちゃう様なものが中心。

システム開発プロジェクトで出会った変な人②

またどーでもいい話だが、伊藤さんがプロジェクトに来た時、オールバックではなくなって、普通の(?)中分けになっていた。

 

仕事の方はというと、最初は資料の読み込みや簡単な英訳だけだったので特に問題はなかった。それよりも伊藤さんはやはり英語ができるので、簡単に英語で文章を書き上げてくれるので、感動したものです。時間かけて変なもの仕上げてくる人も多いので。ただこの時点で「ちょっと変なこと言ってんなー」と思うことはあった。

伊藤さんいわく

「日本語で資料作る時はよく体言止めを使いますよね。でも英語では使わないんですよ。そして英語では主語の省略をよく使いますよ。」

とのこと。これを何回も言っていた。

これを話す時の彼のドヤ顔に実はムカついていたが、基本的にはどーでもいいので流していた。確かに日本語で資料を作る時、箇条書きの部分などは名詞で終える様に調整うるときがある。

例)8月までにテストを実施する → 8月までのテスト実施

「まぁそういう時もあるしなーそういうのを推奨している人もいるかも知れないなー」と思ったが、彼の言う体言が「名詞」だとすると、英語は「名詞」で終わる文章や表現は死ぬほどあるはずなのである(むしろ日本語より多いのでは?)。さらに主語の省略も文章中でやることはめったになく、箇条書きの時など限定されたケースでかつ主語が明白な時(もしくは何らかの理由で書きたくないとき)だろう。とにかくこの辺りで「面倒臭いやつだな」と思い始めていた。

 

そして彼の行動がだんだんとおかしくなっていった。

ケース1. お客さんの若手に作業の指示を出す

そのプロジェクトでは人海戦術で乗り切る様なタイミングがあり、その際はお客さんの新入社員などが動員されて単純作業を中心に助けてもらっていた。ある日僕がトイレ休憩から帰ってくると、伊藤さんと若手君達が話しているのを見かけた。彼は何と自分の作業の手伝いをお客様に依頼していたのだ!今思うとなぜそんなことになったのか。。。まぁ当時はたしかに若手君達に「何でもやります!」的な雰囲気はあったので誤解したのかもしれないが。このときは「それにしても常識の無いやつだな」とヒヤヒヤしたが大目に見ていた。

ケース2.仕事のクオリティが低いのに自覚がない。認めない。

ある日僕が彼にちょっと難しい仕事を任せてみた。自分としてはこれは彼の実力を試す(今後彼にどこまでの仕事を頼めるのか?)意味も含めていた。そして出来上がった成果物の内容は30点くらいだった。

自分「伊藤さん、これじゃ駄目だね。ここが。。。。こっちも。。。(彼には荷が重いようだな)」

伊藤「えーそうですか?そんなことないと思いますけどね。これと同じ様なものを前の現場でも作ったんですが評判が良かったんですよ」

別にうまく成果物を作れなかったことはどうでもいいのだが、前のプロジェクトのことを出してくるのがとても気になった。断言しよう。あの成果物の評判が良かったとしたらそのプロジェクトは絶対に失敗している。ちなみにその前の現場とは、当時のプロジェクトと同じお客様なので、求めてくるクオリティもほぼ同じはずなのである。つまり彼が嘘を言っているか、昔の話が美化されて記憶されてしまっているか、昔の彼は本当に上手く成果物を作ったが今の彼が変わってしまったのか、くらいしかありえないのだ。

ケース3.昔の武勇伝をとにかく語る

ケース2でも書いたがとにかく昔の武勇伝を語る。そしてその中には先述の通り明らかな嘘(もしくは話が美化されているか、彼が別人になってしまったのか)が含まれているのである。前のお客さんには評価されていたとか、アメリカ西海岸での生活は。。。などなど。自慢系の話もややイラついたが、明らかな嘘(か美化か別人か)に驚くと共に、伊藤さんの思考回路がとても気になってしょうがなかった。

ケース4. 単価のお話

我々の世界では、人毎に「一月当たりの代金」が決まっている。伊藤さんいわく「自分の単価は高い」と僕や他のプロジェクトメンバーの前で言うのだ。

ちょっと待ってほしい。そもそもそんなことを自慢気に語るところに問題があるが、もっとおかしなことがある。彼の単価は決して高くないのだ。

僕はプロジェクトマネージャーだったのでもちろん彼の単価を知っていた。僕の会社が一次下請に払う単価が100万円/月くらいだった。これは普通のSEだとちょっと高めかもしれないが、そんなに威張れる様な額ではないだろう。それよりも彼は少なくとも2社は間に通していたから、その仲介会社は利益を乗せている。つまり最低二社分の利益を含めてこの単価なのである。大体仲介企業は10〜15%くらいの利益を乗せてくると思うが、これを考えると彼の会社が彼を売り出す時の単価は最高でも80万円強/月なのである。これを高いと言う人はいないだろう。

彼が会社に乗せられてる(「君は単価高いんだよ!」)可能性もあるが、彼の平均月次収入が実単価を超えることがないはずなので、給与を見たら自分の単価が高くないことも予想がつくはずだ。にも関わらず彼は「僕は単価が高い」を連呼し、他のプロジェクトメンバーとは違うことをアピールしていた。彼は会社に騙されているのか、記憶が改ざんされてしまっているのか。。。

ケース5.他のプロジェクトメンバーの仕事に口を出す

とにかく自分の仕事ができていないのに、他のプロジェクトメンバーの仕事のクオリティに口を出して、チームの雰囲気を悪くするのである。どうやら少しでも他のプロジェクトメンバーの上に立ちたい様だ。

 

とここまで書いてきて面倒臭くなってきたのであとは箇条書きにする。

  • 前日飲み過ぎて遅刻してくる(しかもそれを正直にお客さんに言う)
  • 飲みすぎて階段から落ちて顔面に怪我をしてくる。しかも複数回。それをコンシーラーで隠してくる(何でそんなものを持ってくるのか。。。)
  • できもしない難しい仕事をやりたがる。顔をつっこんでくる。
  • 学歴や社名に弱い(Ph.Dを持っている人がプロジェクトにいたのだが、一緒に仕事したこともないのに「あの人は頭が良すぎるから」と言う)
  • 貧乏ゆすりがひどい
  • 自社の採用ページに自分の写真と記事を掲載したら、応募が殺到したらしい
  • (何でそんなことを彼に任せたのか忘れたが)英語会議の司会をやることになり、とんでもないファシリテーションを行った結果、参加者より苦情が来たのに返し、「アジア人の気質を理解していなかった」と返す。←欧米人でも怒るぞそりゃ!という内容でしたが。。。
  • 自分の認めない人はとにかくディスる

と最初は「何か嘘みたいなことばっか言うおっさんだな」くらいだったのが、次第に仕事に支障が出てくるレベルになってきた。

 

そんな中彼は事件を起こしてしまうのである。